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No.1200投稿日時:2004/01/22(木) 23:13  <↑親記事:No.1199>
投稿者:K <E-Mail>

Re: 1973, Kirch -> Saal

こんばんは、お久しぶりですね。
例によってそちらの環境に甘え、日本語で書きます。

ベルリンのフィルハーモニー・ザールが再建されたのは、確かに63年です。
しかし音響上の問題で、すぐにはレコーディングできなかったそうです。
いまでは全く珍しくありませんが、やはり元祖として、舞台を観客が取り囲むというかたちは、色々難しい問題があったのでしょう。
カラヤンの指示で、いったん完成したあとも、色々修復がされたそうです。
私は現地に行ったことはありませんが、そういう修復の跡は、いまもはっきり見ることができると、以前何かで読んだ記憶があります。

73年頃、ようやく満足のいく状態になり、イエス・キリスト教会を離れました。
壁などの修復の他に、天井から反響板を吊ったこと、それからカラヤンが当時熱心に取り組んでいた映像作品の撮影時、オーケストラを緩やかなひなだん式の足場に載せたところ、ずいぶん効果が上がったので採用されたようです。
オーケストラにとっても指揮者にとっても、本拠地が録音に向かないというのは寂しいことでしょうし、イエス・キリスト教会は音は良いものの、近くに空港があって、飛行機の離着陸のたびに録音を中断しなければならないという事情もあったそうで、フィルハーモニーに移れることになったときには、ずいぶん嬉しかったのではないでしょうか。
しかし63年から73年といえば、カラヤンとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、数えるのも厭になるくらいの膨大な量の録音をしているわけですから、それでも音響上の理由で10年間イエス・キリスト教会を離れなかったカラヤン以下の我慢強さは、尋常ではないと思います。

私はイエス・キリスト教会の音が好きです。
もしカラヤンに馴染みのある場所を巡るツアーにでも出かけるとしたら、私はアニフの墓より、ベルリンのフィルハーモニー・ザールより、まずこの教会に行ってみたいとつねづね思っています。
残念ながら、どちらで録音されたのかわからない録音物を聴くだけではっきり違いが聞き取れるほどの耳を持ってはいませんが、イエス・キリスト教会の豊かな残響は、なかなか心地好く思います。
フィルハーモニー・ザールに移ってほどない時期にDGへ録音した《浄められた夜》は、私の大好きな録音のひとつで、イエス・キリスト教会に比べると幾分冷たく感じられることもあるフィルハーモニー・ザールの響きが、この曲に合っていると思いますが、一面これがイエス・キリスト教会での録音だったらどうだったろうという興味はありますね。



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